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【産婦人科医監修】妊娠してからでは遅い?「葉酸サプリ」を妊活中から飲むべき医学的理由

【産婦人科医監修】妊娠してからでは遅い?「葉酸サプリ」を妊活中から飲むべき医学的理由

2026/03/13(Fri)

【産婦人科医監修】妊娠してからでは遅い?「葉酸サプリ」を妊活中から飲むべき医学的理由

「妊娠したら葉酸を摂るといい」 なんとなく聞いたことはあるけれど、実際に飲み始めるタイミングはいつが良いのでしょうか? 多くの女性が「葉酸は妊娠してから飲めばいい」と思っているかもしれません。 しかし、医学的な視点でお話しすると、葉酸は「妊娠する前(妊活中)」から飲み始めるのが医学的に最も推奨されています。 なぜ妊娠してからでは遅いのか? そして、もし飲み忘れてしまったらどうすればいいのか? 産婦人科医の視点から解説します。

1. なぜ「妊娠してから」では遅いと言われるの?

これには、赤ちゃんの体の「ある重要な部分」が作られる時期が関係しています。

妊娠直後の「4週〜6週」が勝負

赤ちゃんの脳や脊髄の元となる神経管という部分は、妊娠6週末(受精後およそ28日)までにはできあがります。

しかし、多くのママが「妊娠したかも?」と気づいて検査薬を使うのは、早くても妊娠4週〜5週頃。産婦人科に来る頃には、赤ちゃんの神経の基礎はすでに完成間近(または完成した後)なのです。

つまり「妊娠検査薬が陽性になってから飲み始める」のでは、赤ちゃんの細胞分裂が一番活発で、最も葉酸を必要としているピークの時期に間に合わない可能性があるため、「妊娠前(妊活中)から」が推奨されているのです。

2. 葉酸が不足するとどうなる?(医学的なリスク)

葉酸はビタミンB群の一種で、新しい赤血球を作ったり、細胞の生産や再生を助けたりする働きがあります。

特に妊娠初期に葉酸が不足すると、以下のリスクが高まることがわかっています。

神経管閉鎖障害(二分脊椎・無脳症など)

脳や脊髄がうまく作られない先天異常です。

日本では、このリスクを低減させるために、厚生労働省が「妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月までの間、食事に加えてサプリメントなどで葉酸を摂取すること」を推奨しています。

研究データによると、適切な時期に葉酸を摂取することで、この発症リスクを数割〜7割程度減らせるとされています。

3. 食事だけじゃダメ?サプリメントが必要な理由

「ほうれん草やレバーを食べていれば大丈夫?」と思うかもしれませんが、実は食事だけで必要量を満たすのは非常にハードルが高いのです。

① そもそも吸収率が違う

  • 食品に含まれる葉酸(ポリグルタミン酸型): 体内での利用効率が低い(約50%)
  • サプリに含まれる葉酸(モノグルタミン酸型): 体内での利用効率が高い(約85%)

厚生労働省も、通常の食事からの摂取に加えて、サプリメント(モノグルタミン酸型)から1日400µgを摂取することを推奨しています。

② 熱に弱く、水に溶けやすい

葉酸は調理の過程で失われやすい栄養素です。毎日大量の野菜を完璧に調理して食べるよりも、サプリメントで確実に400µgを底上げする方が、医学的にも確実性が高いと言えます。

4. 「妊娠判明まで飲んでいなかった!」という方へ

妊娠がわかるまで「飲み始めていなかった…」と不安になってしまった方も、どうか自分を責めないでください。

葉酸サプリを飲んでいなかったからといって、必ずしも赤ちゃんに影響が出るわけではありません。 実際、サプリメントが普及する前の時代でも、多くの元気な赤ちゃんが生まれています。あくまで「リスクを下げるための習慣」であり、飲まなかったからといって必ず病気になるものではないのです。

過ぎてしまった時期を悔やむよりも、ママがリラックスして過ごすことの方が、赤ちゃんにとっては大切です。

葉酸は、これからの「貧血予防」や「赤ちゃんの成長」にも必要な栄養素です。 「気づいた今日が、始めどき」と気持ちを切り替えて、今からサプリメントを取り入れていきましょう。

まとめ:妊活を始めたら、基礎体温と一緒に「葉酸」も

未来の赤ちゃんへの最初のプレゼントとして、妊活を意識し始めたら葉酸サプリの摂取を習慣にしましょう。

  • いつから?:妊娠を考え始めたら(少なくとも妊娠の1ヶ月前から)
  • いつまで?:妊娠中はもちろん、授乳期まで(量は時期によって調整)
  • どれくらい?:サプリメントで1日400µg

当院では、プレコンセプションケア(妊娠前の健康管理)のご相談も承っています。「どのサプリがいいの?」「私の体調で気をつけることは?」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。

【監修】医療法人育愛会 愛産婦人科

院長 菅原 正樹

札幌市手稲区の産婦人科 医療法人育愛会 愛産婦人科 院長の菅原です。 私たちは、女性のあらゆるライフステージに寄り添い、一人ひとりのお悩みに応える医療を大切にしています。お口のトラブルに関するご相談も、健診の際にお気軽にお声がけください。