
「バースプランの用紙をもらったけれど、何を書けばいいのか分からない…」
「あれもこれも書いたら、わがままだと思われないかな?」
お産が近づき、バースプランを前にしてペンが止まってしまう妊婦さんはたくさんいらっしゃいます。理想のお産といっても、初めてのことでイメージが湧かないのは当然のことです。
今回は、数多くのママのお産に寄り添ってきた助産師が、バースプランの本当の意味と、後悔しないお産にするための書き方のヒントをお伝えします。
1. バースプランは、医師や助産師と「希望をすり合わせる」ための大切なツールです
バースプランと聞くと、「絶対にこうしたい!」という強い希望や、完璧な計画を書かなければいけないと思っていませんか?
実は、医師や私たち助産師にとってのバースプランは、ママがどんなお産にしたいか、どんなことに不安を感じているかを確認し、医療スタッフと希望をすり合わせるための大切なツールです。こうしなければならない・こういうことを書かなければいけないという決まりは一つもありません。ママの希望と医療の安全性をどう両立させるか、事前にしっかり話し合うためのすりあわせの資料のようなものだと思って、自由に思いを綴ってみてください。
2. 「やりたいこと」だけでなく「怖いこと・不安なこと」も書いてOK!
「アロマを焚きたい」「好きな音楽を流したい」といったポジティブな希望はもちろん大歓迎ですが、したくないことや不安なことを書くことも、立派なバースプランです。
「痛みに弱くてパニックになりそうなので、ずっとそばで励ましてほしい」
「前回のお産で〇〇が辛かったので、今回は避けたい」
「内診が苦手なので、声をかけてからしてほしい」
「立ち会う夫に、具体的に何をすればいいか指示を出してほしい」
こうした不安を事前に確認しておくことで、私たちスタッフはママの気持ちに寄り添った的確なサポートができます。「こんなこと書いてもいいのかな?」と遠慮せず、素直な気持ちを教えてくださいね。
3. 【シーン別】バースプランに書くことの具体例
「それでもやっぱり思いつかない!」という方のために、シーン別のアイデアをいくつかご紹介します。ご自身の心が「ホッとする」「嬉しい」と感じるものを見つけてみてください。
【陣痛中の過ごし方】
- 陣痛の波に合わせて、腰や背中をマッサージしてほしい
- 呼吸法が分からなくなりそうなので、一緒に呼吸をリードしてほしい
- 部屋の照明を少し暗くして、静かな環境で集中したい
- 陣痛の合間は、できるだけ夫と二人きりで過ごしたい
【いざ、出産の瞬間】
- 赤ちゃんが出てくる瞬間を自分の目で見たい
- 生まれたての赤ちゃんをすぐに胸に抱きたい(早期母子接触の希望)
- 産声を録音したい。家族写真を撮影したい
- 一番最初の抱っこはパパにしてほしい
【お産が終わった後】
- 出産後は体力を回復させたいので、出産当日は赤ちゃんを預かってほしい
- 母乳育児を頑張りたいので、早めにおっぱいを吸わせたい
- 混合栄養にしたい
- 上の子との面会時間を大切にしたい
4. もし計画通りにいかなくても大丈夫
バースプランを考える上で一つだけ心に留めておいていただきたいのは、お産は何が起こるか分からないということです。
ママと赤ちゃんの命の安全が最優先されるため、その時々の医療的な判断から、事前の希望通りに進められないこともあります。しかし、思い描いていた通りのお産にならなかったとしても、それは決して失敗ではありません。一番大切なのは、ママ自身が納得して、自分のお産に向き合えたかどうかです。
まとめ:私たちは、ママと一緒に安全なお産をつくるチームです
バースプランに正解はありません。「母子ともに健康で、無事に終わればそれでいいです」という一文も、ママの立派な思いです。
まとまっていなくても、箇条書きでも構いません。妊婦健診の際に用紙を見ながら、私たちと一緒に「どうすれば安心してお産に臨めるか」をすり合わせていきましょう。ママと赤ちゃんの大切な一日を最高のものにするために、スタッフ全員で全力サポートいたします!




